第22回
関節ファシリテーション学会学術大会
~関節機能のメカニズム~障害の原因と治療~
オンライン:令和4年10月9日(日)   
オンデマンド:令和4年9月下旬~12月下旬
第22回 関節ファシリテーション学会学術大会 九州大会
第22回 関節ファシリテーション学会学術大会 九州大会

ご挨拶

理事長挨拶

「第22回SJF学会九州大会開催にあたって」

 

SJF学会 理事長 宇都宮 初夫

 

第22回SJF学会は昨年静岡に続いて、今回もオンライン開催の形をとることとしました。九州でのSJF学会は、福岡(第3回)、熊本(第6回)、福岡小倉(第12回)、鹿児島(第16回)と過去4回の開催があり、今回で5回目の開催となっています。

そのテーマを「関節機能のメカニズム~障害の原因と治療~」としました。これまでの理学療法で「金科玉条」とされ最も多く使用されてきた治療技術に、ROM改善のためのStretching(伸張運動)と、五十肩の治療としてPendulum exercise (振り子運動あるいはアイロン体操)がありましたが、SJFでは、拘縮に対する伸張運動や関節面を引き離して行う振り子運動は、臨床では禁忌とされています。その学問的理由がBiotribologyに存在していたということが分かったからです。というのも関節の潤滑機構では、関節面が近づいた方が面を拡げるよりも摩擦係数が小さいことが証明されています。様々な潤滑機能のメカニズムが提唱されていて、どの理論が正解かは未だ答えが出ていませんが、生体における関節の驚くべき摩擦係数に、工学的な理論づけも追いついていないような、不思議な世界ともいわれています。

九州大学医学部整形外科の天児民和教授(私が九州リハビリテーション大学校学生の時に整形外科に関する講義を受けました)は、1960年代から同大学の工学部と協調して関節の摩擦に関する研究に取り掛かっておられました。というのも関節軟骨が老人性の変化を起こしたときに、摩擦係数が増大し、これが変形性関節症と呼ばれる関節の病変を起こさせる一因となるのではないかとの教授の考えから、関節の摩擦に関する研究が始まり、さらに人工関節内の摩擦の研究にとその内容が拡げられていったようです。また工学部教授の村上輝夫先生の「歩行周期における膝関節にかかる摩擦の現状」の表を見て驚いたのは、膝にかかる摩擦と体重のかかり方との反比例の関係でした(つまり摩擦係数は立脚期では非常に小さく、遊脚期になると大きくなる)。今回はその九州大学工学部の現在教授であられる澤江義則教授をお招きして、招待講演として「生体におけるBiotribologyについて」をお願いしました。整形外科との関係では人工関節素材での関節内摩擦が主体となるところですが、PTOTにとっては生体における関節内摩擦のメカニズムが主となるため、こちらを中心に講演していただくようにお願いしました。Biotribologyという関節機能を考えるときに欠かすことが出来ない専門的知識を学べる稀な機会となります。

またシンポジウムでは、対象患者を老人、小児、骨関節障害、脳卒中に分割して、それぞれ片岡寿雄、太田ちえ、築山尚司、山本喜美雄RPTをシンポジストとして、臨床での治療的応用について述べて頂きます、宇都宮を座長として討論を展開していく予定です。尚このシンポジウムに澤江教授にもご参加いただくようにお願いしています。

今回も内容の濃い、医学的先端を行く治療技術について、本学会がその道筋をつけていきたいと考えています。多くの学会参加者があることを願っています。

大会長挨拶

第22回SJF学術大会開催にあたり

 

第22回SJF学術大会
大会長 山﨑大介

 

2022年コロナ禍が少しずつ社会生活に及ぼす影響が小さくなりwithコロナが実践されつつある中で、SJF学術大会はオンラインではありますが22回目を迎える運びとなりました。

九州管内にあった九州北支部・九州南支部・鹿児島支部が統合され初の学術大会開催に向け、支部役員一同最善の策を考えオンラインでの開催に至ったことをご報告いたします。

以前までであれば、各年毎に主催地域に全国の仲間が集まり、1年の節目となっていました。しかし、コロナによりnew normal という言葉のもとにこれまでの常識が覆されてきました。学術大会もオンラインで行われるなどとは昨年までは信じられませんでしたが、オンラインの利便性を活かし静岡学会が盛会のうちに終えたことを受け、繰り返し動画等が視聴できるオンラインの良さを最大限に活用できるよう九州学会を企画しております。

今学会の開催に手を挙げて以降、コロナ禍で実技研修会が行えないもどかしい時が3年近く続いていいます。しかし、このようなときは晴耕雨読のごとく宇都宮理事長が提示される『医学の木』の根を張る時期だと気持ちを切り替え、根の一つである生体の摩擦学を伸ばせないかと宇都宮理事長に企画の相談をしたところ、今大会のテーマを『関節機能のメカニズム~障害の原因と治療~』と頂きました。

特別講演では、PT/OTの治療に大きな変化をもたらしたSJF技術のcloseやpumpingの理論的背景にあるBiotribologyを紐解いてみようと、医学以外の分野からの講演を企画しました。特別講演では九州大学大学院 工学研究院機械工学部門 設計工学研究室の澤江義則 教授をお招きし生体関節の潤滑機構について講演をしていただきます。

シンポジウムでは『治療的運動とBiotriborogy』と題し、発達や加齢による変化、疾病による特性をテーマに当学会理事の先生方に講演して頂きます。片岡 寿雄理事には【老齢期の治療について】、太田 ちえ理事には【小児の治療について】、築山 尚司理事には【整形外科の治療について】、山本 喜美雄理事には【脳障害の治療について】それぞれお話しいただきます。また、澤江教授にも参加して頂き各シンポジストとのディスカッション動画を当日に配信する企画も準備しております。このシンポジウムの座長は宇都宮 初夫 理事長が務められますのでSJFの技術とBiotribologyの関係について新たな知見が発見できるのではないかと期待に胸を膨らませています。

学術大会が新たな変化に対応し進化してくとしても、今大会が諸先輩方や仲間たちの繋がりとして変わらない場となれは幸甚です。

お問い合わせ

第22回関節ファシリテーション学会学術大会 九州大会事務局
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